今回は、以前YouTubeのルームツアーでもご紹介した住宅を、写真とともにご紹介します。
ダークトーンの石や木、間接照明を組み合わせた重厚感のあるデザイン。
一方で、室内に入ると吹き抜けや中庭から自然光が入り、外観からは想像できないほど明るく、開放的な空間が広がっています。
単に豪華な素材を使うのではなく、
「どこを見せ、どこを隠すか」
「光をどこから取り込み、どのように広げるか」
という設計上の工夫が、この家の大きな特徴です。
外観は、大判のダークグレーの外壁材を使い、建物全体をひとつの大きな面として見せています。
道路に面した開口部を抑えることで、外部からの視線を遮りながら、落ち着きと重厚感を演出しました。
1階部分には石、木、タイル、金属といった異なる素材を組み合わせていますが、色調を絞ることで、全体に統一感を持たせています。
特に印象的なのが、軒下に設けたライン状の間接照明です。
照明器具そのものを目立たせるのではなく、石の表情や木目のシャッターを柔らかく照らすことで、夜になると建物の立体感がより強調されます。
高級感は、明るく照らせば生まれるものではありません。
明るい部分と暗い部分をつくり、素材の質感が最も美しく見える光を考える。
外観照明も、建築を構成する重要な要素です。
玄関に入ると、外観にも使われている石張りの壁が室内へと続きます。
外と内で素材をつなげることで、建物全体に一貫した世界観を持たせています。
正面には大きなミラー収納を設けました。
鏡は身支度のためだけではなく、空間を実際以上に広く見せ、石や照明の表情を反射させる役割も担っています。
床には光沢のある大判タイルを採用。
壁、床、鏡、間接照明を組み合わせることで、住宅の玄関というよりも、ホテルのエントランスのような雰囲気に仕上げています。
LDKの中心に配置されているのは、大きなダイニングテーブルと印象的なペンダント照明です。
この家では、ソファやテレビを中心に考えるのではなく、家族や来客が集まるダイニングを空間の主役として計画しています。
背面には、木製の収納とガラスの飾り棚を一体で製作。
食器やグラス、お酒などを収納しながら、照明によって美しく見せるディスプレーとしても機能します。
収納は、単に物を隠すためのものではありません。
見せるものと隠すものを整理し、壁面全体をデザインすることで、生活感を抑えながら暮らしやすさを確保しています。
リビングの大きな特徴は、縦方向へ伸びる吹き抜けです。
都市部の住宅では、周囲の建物や道路からの視線を考えると、大きな窓を自由に設けられないことも少なくありません。
そこでこの家では、正面から光を取り込むのではなく、吹き抜け上部のトップライトや高い位置の窓から光を落としています。
外からの視線を抑えながら、室内には十分な明るさを確保する。
プライバシーと開放感を両立させるための設計です。
石張りの壁は、玄関からリビング、さらに吹き抜けまで縦に連続しています。
この壁が空間の軸となり、各階を視覚的につなげています。
テレビ背面の石壁は、単なるアクセントウォールではありません。
吹き抜けの高さを強調し、建物全体のスケール感をつくる重要な存在です。
テレビボードは壁面に合わせて造作し、床から浮かせることで、重厚な石壁に軽さを加えています。
また、テレビボード下部にも間接照明を入れ、夜は床面に柔らかな光が広がるように計画しました。
リビングからは、ダイニングとキッチンまで視線が抜けます。
それぞれの場所を壁で細かく区切るのではなく、素材や天井の高さ、照明によって緩やかに領域を分けています。
リビングは吹き抜けによる縦の開放感。
ダイニングはペンダント照明による華やかさ。
キッチンはダークトーンでまとめた落ち着き。
ひとつのLDKでありながら、それぞれの空間に異なる役割と表情を持たせています。
キッチンは、リビングとダイニング全体を見渡せるオープンな配置です。
作業をしながら家族と会話ができ、来客時にもキッチンに立つ人だけが孤立しません。
天板や扉、レンジフードをダークカラーで統一し、生活設備としてのキッチンではなく、家具のように空間へ溶け込ませています。
正面の壁には大判の石調材を使い、目地を抑えることで、すっきりとした印象にまとめました。
設備、収納、素材、照明までを個別に選ぶのではなく、LDK全体のデザインから逆算して決めています。
キッチン背面の収納は、床から天井まで木目で統一しています。
家電や食器、食品など、キッチンには多くの物が集まります。
それらをすべて見せてしまうと、どれだけ内装にこだわっても空間は雑然として見えてしまいます。
この壁面収納では、冷蔵庫や家電、パントリー機能までを扉の中に納め、閉じたときには一枚の木の壁に見えるよう設計しています。
収納量だけではなく、扉の割り付け、木目の流れ、目地の幅まで整える。
造作家具の完成度は、こうした細部に表れます。
トイレも、他の部屋と切り離して考えてはいません。
グレーの石調タイル、黒いカウンター、ダークカラーの壁を使い、家全体のデザインと統一しています。
鏡の周囲やカウンター下に間接照明を設け、限られた面積の中でも奥行きを感じられるようにしました。
住宅では、リビングやキッチンに予算を集中し、トイレや廊下は無難にまとめるケースもあります。
しかし、来客が使う場所や毎日何度も使う場所まで丁寧に仕上げることで、家全体の完成度は大きく変わります。
この家には、本格的なゴルフシミュレーター室も設けています。
専用室をつくる場合、機器が設置できる寸法だけを確保すればよいわけではありません。
スイングに必要な幅や天井高、スクリーンまでの距離、照明の映り込み、音や振動への配慮など、さまざまな条件を設計段階から検討する必要があります。
注文住宅だからこそ、一般的な間取りに暮らしを合わせるのではなく、住む人の趣味や生活に合わせて建物をつくることができます。
寝室は、ベッドスペースとチェアを置いたくつろぎの場所を、壁面収納によって緩やかに分けています。
完全に壁で仕切らないため、窓から入る光や空間の広がりは失われません。
収納は間仕切りとしての役割も持ち、ベッド側には落ち着きと安心感を与えています。
ベッドの高さに合わせた間接照明によって、夜は眩しさを抑えた柔らかな光に包まれます。
この家には、石張りの壁、大判タイル、造作家具、吹き抜け、間接照明、ゴルフシミュレーターなど、さまざまな特徴があります。
ただし、こうした要素を単に並べただけでは、まとまりのある住宅にはなりません。
大切なのは、
どのような暮らしをしたいのか。
家族がどこに集まるのか。
来客をどのように迎えたいのか。
趣味を暮らしの中にどう取り入れるのか。
そこから逆算して、間取り、素材、収納、設備、照明を組み立てることです。
高価な素材を使うことが、高級住宅ではありません。
設計意図が細部まで貫かれ、住む人の価値観が空間として表現されている。
それが、本当の意味でのこだわりの注文住宅だと考えています。
株式会社リバースでは、建築家と工務店を組み合わせた注文住宅のプロデュースを行っています。
建築家のデザイン力だけでも、工務店の施工力だけでも、良い家は完成しません。
お客様の要望や価値観を整理し、その方に合う建築家と工務店を選定する。
さらに、設計の初期段階から概算見積を行い、デザインと予算のバランスを管理する。
設計、施工、予算の間に立ち、家づくり全体を前へ進めることが、私たちの役割です。
こだわりの注文住宅を検討している方は、株式会社リバースまでご相談ください。
株式会社リバース
住所:東京都町田市南町田2-6-1-203
電話番号:024-706-8446
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